なみのりいるかの夢

しばらくは雑記です。

特別展 深海2017 国立科学博物館 その4

2017年7月11日から始まりました上野国立科学博物館の特別展「深海2017」は今週末10月1日までとなります。12時以降はかなり混みますので、展示をじっくり見れない可能性があります。午前中をお勧め致します。

深海2017-DEEP OCEAN-

第5章 深海と地球環境

温暖化や海洋酸性化の影響がゆっくりと目に見える形で出ているそうです。地球規模である隕石の衝突、氷河期などに比べれば緩やかな、それでいて人の生活的には急激な変化とも言えます。

展示では浮遊性有孔虫の模型が2点あり、酸性化の影響を受けないみっちりとした個体と、酸性化の影響で殻が薄くなった個体で比べる事ができます。

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人が生きていく上で環境が変化するのは必然とも言えますが、目で見える形で比較されると色々考えてしまいますね。

 

さて、ここからは第2会場へ。移動途中に写真撮影コーナーがあります。ハッシュタグ#深海2017を付けて呟くことでSHOPでのお買物時に提示してステッカーをいただく事が出来ますよ!

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頂けるステッカーはランダムです!

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第6章 深海を調査する機器

こちらには歴代の深海調査艇や「深海6500」のコックピット模型(サイズは撮影用の為大きいです)や、TeamKUROSIOの説明もあります。

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会期は10月1日までですが、国立科学博物館は通常展示にも深海についてのコーナーがあります。地球館1Fに私の好きなスケーリーフットも展示されています!ぜひ探して見て下さい。

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会期いっぱいを使ってレポートしてしまいましたが、今回の展示で少しでも興味を持って下さった方が増えたら嬉しいです。

 

 

スケーリーフットのティーバッグ 鉄観音茶 4p入

 

 

海 海洋情報資料館 海上保安庁

2017年9月22日、お台場テレコムセンターにある海洋情報資料館で西之島の測量などについての展示が期間限定であると言うので見てまいりました。

すごかったです!

注意し撮影は許可を頂きました。以下の写真は全て海洋情報資料館の展示資料となりますのでご注意下さいませ。

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測量の方法から、水深の決め方や、測量した船の模型も展示されていました。

そして!なんと西之島の溶岩の展示もあるのです。現在一般人の上陸は不可ですので、見る機会はここしかありません。

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さらに火山灰のサンプルまで!

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さらに島の面積が広くなっているそうなので、今後の変化が楽しみです。生きているうちに海底からの噴火で島が出来るのを見る事が出来るなんて幸せですね。

 

海洋情報資料館には常設の海図や海についての展示もあります。

BAY OF YEDO はペリー提督が来日した時に測量したデータを元にアメリカで出版された海図です。江戸幕府は鎖国をしていた為に、詳細な海図が一部の地域を除いて無い状態でしたので、初めての海図は海外出版となります。

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東京湾では無くて江戸なのですよね。

さて、明治になり銅板で柳楢悦が各地の海図を作成します。明治5年国発の海図、陸中國釜石港之圖を刊行します。

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こちらの数字はメートル単位ではありません。

 

さらに明治26年の東京海湾の石版の展示もあるのですが、この大理石の海図はここにしか資料の無い貴重なものです。銅板から石版、亜鉛版へ印刷が移行する歴史的資料でもあります。

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世界全図も展示があるのですが、安政3年(1856年)ドイツ作成で日本が中心にある珍しい地図です。

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 西之島以外の展示は普段も見学できますので、気になった方は是非。

 

お土産に頂いた日本近海の3D地図は新江ノ島水族館で展示のある地図です。

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水中写真 熱海サンビーチ

静岡県熱海市の熱海サンビーチにて、水中写真を撮ってみました!

 

撮影した水深は1m〜3m程の岸からすぐそばです。太平洋側の生物相は多彩で見応えがありますね。

伊豆ほどではありませんが、死滅回遊魚なども見れますので、泳ぐ方はシュノーケルをお勧めいたします。

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ハコフグ

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マツバスズメダイ

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イシダイの幼魚(シマダイ)

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タコ(この写真から私では同定は難しいです)

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アンドンクラゲ

そろそろクラゲの季節ですのでお気を付けて。

 

特別展 深海2017 国立科学博物館 その3

2017年7月11日から上野の国立科学博物館にて特別展「深海2017」がはじまりました。会期は10月1日までです。

深海2017-DEEP OCEAN-

メインの展示は深海生物や深海環境となりますが、東日本大震災の地震と津波についての展示もあります。ご注意下さい。

 

特別展 深海2017 国立科学博物館 その1 - なみのりいるかの夢

特別展 深海2017 国立科学博物館 その2 - なみのりいるかの夢

 

 ダイオウイカの次は、さらに深い超深海の生物の標本が並びます。

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こちらは東京海洋大学の練習船「神鷹丸」で採集されたマリアナスネイルフィッシュとダイダラボッチです。共に水深7000mからの採集だそうです。ここまで深いと生物の種類もかなり限られてしまうのですね。

さらに最近の研究により、海底下にも微生物が見つかっています。室戸沖海底下303mから微生物が見つかったというのです。生命の起源を探る意味でなかなか興味深いですね。

 

ここで展示は日本海にクローズアップされます。

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日本海は外洋へ浅い海でつながっています。その為氷河期に水深の深い所は貧酸素、浅い所は低温と低い塩分濃度で、かなりの種が死滅しています。生き残った化石種からの派生種がいたり日本海固有種がいます。この辺りの研究は今まさに進行中であり、今後の発表が楽しみです。

 

第3章 深海と巨大地震

3.11の地震で観測された津波についてや、地震後の海底の様子などの展示があります。

「ちきゅう」の搭載機材や地震断層のサンプルも見る事ができます。

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地震断層はレプリカとなります。

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 地質学的な視点からとなり、鱗片状構造やシェードタキライトなど見応えのある展示が続きます。

第4章 深海と資源

マンガンノジュール、クラストと鉱物資源の実物展示はなかなか見れるものではありませんので、是非しっかり見て下さい。

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 サイズも小さいものから拳より大きい物まであり、輪切の標本は構造がよくわかります。

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クラストは海山表面に分布してるそうです。

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また、チムニーも重要な鉱物資源となります。 

 

今回はここまで。 

 

特別展 深海2017 国立科学博物館 その1

2017年7月11日から上野の国立科学博物館にて特別展「深海2017」がはじまりました。

深海2017-DEEP OCEAN-

メインの展示は深海生物や深海環境となりますが、東日本大震災の地震と津波についての展示もあります。ご注意下さい。

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館内は平日午前中とは言え、展示物前に2列に並んでいる混み具合でした。10月1日まで開催ですので夏休みは外した方がゆっくりと観られると思われます。音声ガイドは中川翔子さんで収録時間35分で520円です。また、動画撮影はNGですが、写真撮影は可能です。

 

第1章 深海とは

最初の展示は世界各地の海底堆積物のサンプルです。

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水圧で変形した金属バットや、水圧により変形していくカップラーメンの容器など、深海の環境の説明からとなります。

第2章 深海と生物

第2章の最初は発光生物の映像と標本の展示です。映像は上方の大きなスクリーンにも流れます。主な展示標本をいくつか紹介します。

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水深600〜1200mのチョウチンアンコウは馴染みのある生物かも知れませんが、やはりグロテスクですね。

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水深700m以深で見られるクロカムリクラゲは発光部質をキラキラと放出してとても綺麗です。映像で確認して観て下さい。

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水深549m大島西方沖で採取されたオヨギゴカイ属の1種。まだまだ確定された名前が無い生物が深海には多くいます。

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水深400〜800m北太平洋に分布するデメニギス。この標本の様に海中での生体が確認されるまでは頭の凹んでいる魚として扱われていたそうです。初めて撮影されたのは2004年ですから、本当に最近の事です。目は緑色のレンズで、映像で目の様に見える黒い点は鼻だそうです。こちらは発光生物でははく、発光生物を捕食する為に進化した生物ですね。

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水深500〜2500mに生息するホウライエソは怖い深海魚!的な顔が結構好きです。

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水深500〜1000mに生息するアミガサクラゲはウリクラゲ科ですので、縦の筋の様な櫛板が光に反射して綺麗なクラゲなのですが、良く見ると網の目状にある枝管が発光するそうです。映像がとても綺麗でした。

 これらの深海生物の発光の起源は餌となるカイアシ類の合成するセレンテラジンなんだそうです。食べる事で発光する事が出来るのですね。

 

本日のまとめはここまで!

 

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