なみのりいるかの夢

しばらくは雑記です。

小説「星のように離れて雨のように散った」島本理生

 

 

燃えるような恋ではなく、微かな違和感から関係を見直し、自分を取り戻していく、緩やかな恋のお話でした。

「相手の意に沿わなければ、その相手を否定したことになると思っていたことだ」この言葉にグッときました。ついつい相手に合わせてしまいがちな所があり、他人とは別の人間だという境界をしっかり意識しないとなぁと改めて思いました。

読後、宮沢賢治の銀河鉄道の夜を読み返したくなります。色々な方向からの解釈はなかなか面白いものです。

 

涼しい部屋で冷たい飲み物と一緒に涼やかな読後を楽しめる小説でした。