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なみのりいるかの夢

しばらくは雑記です。

幻の魚類博物画家 伊藤熊太郎

2017/02/19 東京海洋大学附属図書館主催の「幻の魚類博物画家 伊藤熊太郎」の講演会と展示へ行ってまいりました。

展示/イベント - 東京海洋大学附属図書館
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講師は荒俣宏さんで約1時間半もの大変充実した講演でした。

 

伊藤熊太郎(いとうくまたろう)は明治から昭和にかけての博物画家であり、図鑑や学術論文の為に精緻な魚類画を書いており、1900年代初期アメリカのアルバトロス号でフィリピン沖における海洋調査に参加し多数の魚類画がスミソニアン博物館に残されているそうです。


今回東京海洋大学で原画1261枚が発見され、2017年3月10日迄は品川キャンパスの東京海洋大学附属図書館にて40枚ほどの原画が展示されていますので興味のある方は是非原画をご覧ください。科学博物館でも数枚しか所有されていないそうです。


博物画として伊藤若冲の魚の図は魚種を同定出来ますが、背びれの棘や軟条の数などが違っていたりで魚種はわかるけどそのままでは無いよねとか、西洋だと干物に色を付けたような物が多かったりとなかなか面白いお話でした。日本は山葵がある為かナマモノを好んで食べるからか色彩に関しては生きてる魚に近い物が多いそうです。さらに生きているような躍動感の絵も多かったとか納得です!

シーボルトあたりになると背びれの棘や軟条の数も実物と同じであり、この辺りから博物画としての評価になるようです。

明治16年の水産博覧会で水産業を復興しようとして標本や図譜がかなり描かれ、この時期伊藤熊太郎が鹿児島から出品された干物の魚の図が残っているそうです。第2回の水産博覧会では輸出用の金魚にかなり力を入れていて彩色の絵図があるそうです。

  

図鑑の魚の絵が美味しそうに見えるのは刺身で食べられる魚を見て書いたかとか、日本人の魚はたとえお弁当や缶詰のラベルでも生きが良く跳ねてるような絵が多いとか、目のハイライトを入れはじめてより生きてるように見えるとか! 

 

どのお話も図も写真も大変素晴らしく講演会を聴講でき幸せでした!

 

講演会の後は図書館にてスケッチや原画、絵葉書を解説付きで見る事ができさらに目録と講演会オリジナル絵葉書を頂きました。展示目録については展示をご覧頂ければ頂けるようなので手に入れたい方は是非観に訪れて下さい。

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展示の原画などの中に日本重要水産動物圖/大日本水産會編 第2圖(改訂再版の伊藤熊太郎画)などが撮影可能でした。

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伊藤熊太郎に関しては国内の資料が大変少なく現在でも資料や原画など探しているとの事なので、お持ちの方やご存知の方がいらっしゃいましたらご連絡をお待ちしてるとの事でした。

幾つかは古書で探すと個人でも手には入るそうです。きれいなのでいつかコレクションしてみたいですね。

 

日本魚介図譜〈第1-3輯〉 (1929年)

日本魚介図譜〈第1-3輯〉 (1929年)