2017年12月6日、お気に入りの美術館の1つである戸栗美術館へ古伊万里を観に行って来ました。
18世紀の古伊万里ー逸品再発見Ⅱー展と題された今回の展示は、ヨーロッパに渡った品々と江戸庶民の利用した品々の比較も出来るとても見応えのある展示でした。
展示品の説明に同等品がオランダなどにあると書かれていたり、オランダ東インド会社の刻印の入った品もあり、あの時代の流通についても想いを馳せることができます。
ヨーロッパ向けの品々の特徴として、飾る目的が主なのでお皿の裏側に絵付けがほとんど無いのですが、国内向けですと、表の細かい文様に裏側にも精密な文様があり、この差が面白いです。
また、江戸時代に猪口(ちょく)から、蕎麦が普及してきた為の蕎麦猪口(そばちょこ)への需要の変化に伴って、猪口(ちょく)を大猪口と表記がされているなど、展示の解説も大変面白く見応えがあります。
今回の展示でのお気に入りは、色絵 海老文 鮑形皿です。海の生き物のモチーフの古伊万里はあまり無いのですが、やや大きめのアワビの形に伊勢海老らしき海老が描かれたお皿はとても素敵でした。
松濤にある静かな美術館で歴史に浸る良い時間を過ごせました。12月20日までですので気になった方は是非。
古伊万里 蕎麦猪口・酒器1000 (講談社ベストセレクション)
- 作者: 中島由美
- 出版社/メーカー: 講談社
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