なみのりいるかの夢

しばらくは雑記です。

熱海 グリーンエネルギーシンポジウム その1

2017年11月15日熱海にて開催されたグリーンエネルギーシンポジウム第4回を聴きに行ってきました。
f:id:naminori_iruka:20171115192845j:image
京都議定書とかCO2削減とか色々あるかと思いますが、ヨーロッパなどに比べ日本ではまだ発展中の面白い分野です。
ここ熱海は静岡県下で民間でここまでの規模は無いと言う先進地区だそうで、マイクロ水力・温泉熱・海洋エネルギー・森林バイオマスと一部実証実験もはじまっています。熱海を含めた静岡県東部は電力を全て他県に依存していて、今後の異常気象や東海地震に対応できる災害に強いものを、自家消費型エネルギーとして進めていくそうです。

最初は基調講演からです。「地域とエネルギーの流れ未来と私たちの暮らし方」建築家、東北芸術工科大学環境デザイン学科教授の竹村昌義さんの講演はとても納得行きました。
CO2排出量を2030年までに26%減しないといけないのですが、そうするには電気使用量を3/4、建築で家庭や業務で40%減が目標となります。その中でも電気の70%を家庭で利用しており、大まかに家庭内ののエネルギーは暖房・給湯・家電で1/3づつに分けることができます。断熱をしっかりする事により、使用電力を抑える事が出来るのです。
実際の新築施工ではトリプルガラスで窓を断熱し、屋根や壁に30cm以上の断熱材を入れる事により、かなりの効果があったそうです。現在の家でもフルリノベーションだと1400万ぐらいかかりますが、床下断熱改修をし、ハニカムサーモスクリーンやポリカ中空ボードなどで窓の断熱をするだけでも結構変わるそうですよ。最近ホームセンターなどでも似たようなものが販売されていますので、外を見ない窓に貼り付けてしまうのも良いかもしれません。

 

次の講演は「熱海と中央アジアを旅するカモメ」です。元日本鳥類保護連盟専務理事の室伏友三さんのお話はグローバルでした。
現在、熱海港のキアシセグロカモメは中央アジアやカスピ海、黒海辺りから越冬にきており、カモメはカムチャッカや北方四島などで繁殖してから越冬にくるそうです。中央アジアですと6000km飛んでくる事になります。以前は個体での観察だったそうですが、今は群れで越冬に訪れ、春には熱海から中央アジアへ戻るのだそうです。

熱海市の鳥であるカモメにちなんだお話でしたが、熱海では日本国内で観察出来る鳥類の約40%を見る事が出来るそうで、今後の観光資源として見る事も出来るそうです。しかし、残念なお話として釣り客や人のゴミで死亡する鳥も多いとの事で、その辺りもしっかりしていきたいですね。

f:id:naminori_iruka:20171115200907j:image

 また、風力発電によるバードストライクのお話もあり、野生生物との共存の難しさが辛いところです。

本日のまとめはここまで!